消化器肝臓病センター/消化器外科
当科では、患者さんの立場に立った安全で確実な外科治療をすることを基本姿勢としています。スタッフは、優れた技術と高い見識の習得に努め、患者さんに納得していただける外科診療を心がけています。患者さんとのコミュニケーションを大切にして患者さん参加の医療を目指しています。
- インフォームドコンセント(説明と同意)
治療に際して、患者様やご家族に、図や写真を用いてわかりやすくご説明し、十分納得いただいた上で治療を受けていただきます。治療の途中や終了時にも適時ご説明します。 - 医療技術
最新の外科治療や化学療法(抗癌剤治療)を取り入れ、患者様の治療にすぐに活かせる体制にしています。 - 消化器がん治療 (食道がん、胃がん、大腸がん、肝がん、胆道がん、膵がん)
当科は、がん診療のガイドラインに沿って診療を行っています。当院の最優先課題であるがん診療に全力を注ぎ、手術のみならず化学療法から緩和治療まで一貫したがんの治療を行っています。 - 胃癌学会認定施設(B023-035)
当院は日本胃癌学会から高度な胃がん治療を提供できる病院として認定されました。
消化器外科では胃がんに対する適切な手術と抗がん剤治療を行ってまいります。とくに手術治療においては低侵襲で精密な手術ができるロボット支援による腹腔鏡手術を積極的に行っております。 また、進行癌に対する抗がん剤治療や再発予防のための補助化学療法などは外来化学療法室を中心に行っております。詳しい胃がん治療については担当医にご相談ください。 - 手術件数:( )内は腹腔鏡下手術、*はロボット手術
食道
がん胃がん 大腸・
直腸がん肝がん 膵・十二
指腸がん胆石症 ヘルニア 虫垂炎 総手術件数 2025年 6
(6)41
(36)
*30123
(109)
*9917
(16)13
(4)131
(112)137
(130)38
(38)704 2024年 1
(1)46
(44)
*30115
(105)
*6624
(15)16
(5)122
(119)132
(125)40
(38)693 2023年 1
(1)42
(36)
*27112
(105)
*4516
(12)18
(4)128
(122)130
(120)42
(40)700 2022年 5
(5)50
(39)
*2194
(90)
*2320
(9)18
(8)118
(118)122
(116)41
(41)736 2021年 7
(7)51
(42)86
(76)26
(15)12
(5)175
(168)117
(112)41
(41)689 2020年 3
(3)44
(31)102
(97)31
(26)17
(5)118
(115)113
(109)52
(51)714 2019年 3
(3)54
(39)100
(90)18
(8)25
(4)126
(120)118
(112)46
(46)2018年 6
(6)49
(28)101
(91)23
(7)22 113
(111)121
(116)47
(46)2017年 8
(7)55
(25)105
(90)18
(2)19 116
(113)120
(114)46
(44)2016年 4
(4)44
(17)118
(77)21 19 129
(109)118
(110)44
(42)2015年 4
(4)41
(26)104
(81)20
(1)8 133
(124)117
(78)45
(42)
- ロボット手術(intuitive surgical:da Vinci Surgical System Xi)
腹腔鏡手術
1㎝前後の筒を数本、腹部にさして、二酸化炭素でお腹を膨らませ手術をします。筒から専用の細長い器具(カメラや鉗子)を挿入し、操作を行います。高解像度で立体的な画像を見ながら手術ができるので低侵襲であり、かつ、繊細な手術が可能となり、根治性が高く安全で再発なども少ない質の高い治療ができます。特にロボット手術は、外科医の手の動きを再現するため指先の直感的な操作が可能で、さらに手振れ軽減の補正機能などもあり、より正確で安全な操作が可能となっております。
癌などの取り出す臓器があるときは、必要最小限の切開で取り出しますが、創が小さく目立たないことは身体的・精神的にも体に優しく、術後の回復が早くなります。当院では胃癌、大腸癌をはじめ、胆石やヘルニア、虫垂炎など、取り扱う手術のほとんどを、腹腔鏡あるいはロボット手術で行っております。
腹腔鏡手術で行っている機能温存・機能再建のための工夫
LECS(腹腔鏡・内視鏡合同胃局所切除:Laparoscopy and Endoscopy Cooperative Surgery)
胃がん
一部の早期胃癌やGISTに対しては内視鏡医と外科医が合同で胃部分切除手術を行っています。外側からの観察(腹腔鏡)だけで手術をおこなうと過剰な切除となることがありましたが、手術中に内視鏡医に胃カメラをしてもらい腫瘍の確認と切除範囲をきめることで、最小限の切除で胃癌の治療を行うことができるようになりました。
腹腔鏡下噴門側胃切除、観音開き再建 上部の胃癌に対して噴門側胃切除を行うと胃内容物の逆流防止の機能がなくなります。そのため、単に食道と胃をつなぐだけでは手術後に胃酸の逆流がおこり術後の生活に大変問題がありました。そこで当院では逆流防止の機能を再建するため「観音開き法」という吻合法を導入しています。食道と胃の吻合部を胃壁の筋肉で覆うことで従来法より逆流の後遺症が減少し、手術前に近い生活を送っていただけるようになりました。
直腸がん
直腸超低位前方切除、肛門括約筋間直腸切除
これまで永久人工肛門を余儀なくされていた肛門に近い癌に対して括約筋の一部を切除し肛門を温存する手術です。縫合不全を予防するために一時的な人工肛門が必要ですが、数か月後に人工肛門を閉鎖し肛門から便が出るようにします。

直腸脱
腹腔鏡下直腸挙上固定
全身麻酔が可能な身体状況であれば腹腔鏡手術を行っています。脱出した直腸をお腹の中に引き上げて骨盤の骨に固定したメッシュに直腸を縫いつけて落ちないようにします。大きく脱出した症例にも対応でき、再発率が少ない利点があります。また、骨盤筋低下による便の漏れなどの症状は完全には戻りませんが、その改善は期待できます。

少ないキズ、小さいキズで行う腹腔鏡手術
胆石症や虫垂炎に対しては臍切開のみの単孔式手術を多く行っております。臍の切開部は治癒後には、ほぼ元のお臍の形状になるため目立ちません。また、鼠径ヘルニアに対しては5mm程のキズ3か所で腹腔鏡手術を行うので術後の痛みも軽度であり早期に日常生活に復帰できます。
- 手術治療成績 (5年生存率)
胃癌や大腸癌は、治療後5年間に再発がなければその後の再発は稀であるため、5年生存率を治癒の目安としています。 2008年~2013年に手術を行った症例の胃癌および大腸癌の治療成績(5年生存率:UICC TMN分類)は、胃癌はStageⅠ:Ⅱ:Ⅲ:Ⅳ=94.4%:66.1%:50.7%:13.4%で、大腸癌はStageⅠ:Ⅱ:Ⅲ:Ⅳ=97.0%:80.9%:74.3%:34.4%でした。なお、当院の生存率は他病死症例を含んでおり、手術時の併存疾患(肝や腎、肺などの慢性疾患、心・脳の血管病変、糖尿病など)の有無や年齢などにも生存率は影響されます。


- 外来化学療法室
手術治療成績の向上には、適切な手術の施行とともに、術後(補助)化学療法も適切に行われることが重要です。つまり、早期癌は手術だけでほとんど治りますが、手術後の再発が心配される一部のStageⅡあるいはStageⅢの場合は再発予防としての補助化学療法が必要で、すでに肝や肺などの遠隔転移をともなうStageⅣでは癌の進行を抑える抗癌剤治療が必要となってきます。当院では、医師、薬剤師、看護師が連携をとり、副作用対策なども含めて常に最先端の情報を入手し、その患者様に最適と思われる方法を提案し、患者様に納得していただけるような治療を目指しています。 - ストーマ外来
月1回特殊外来としてストーマ外来を開設しています(稻葉名誉院長:第1水曜日)。ストーマ(人工肛門)を持つ患者様は相談にお越しください。 - 一般外科
がん診療で培った診療技術を、良性疾患(虫垂炎、鼠径ヘルニア、痔手術)などにも生かして数多くの手術を行っています。
外来診療スケジュール
月 |
火 |
水 |
木 |
金 |
||
午前 |
D-1 | 菅沼 | 中瀬 | 稻葉 | 菅沼 | 稻葉 |
| D-2 | 日野 | 中島 | 毛利 | 渡邉 | 満田 | |
| D-3 | 第1水曜:稻葉 第3水曜:毛利 (ストーマ外来) |
月 |
火 |
水 |
木 |
金 |
||
午前 |
D-1 | 菅沼 | 中瀬 | 稻葉 | 菅沼 | 中瀬 |
| D-2 | 日野 | 中島 | 毛利 | 渡邉 | 前田 | |
| D-3 | 第1水曜:稻葉 第3水曜:毛利 (ストーマ外来) |
※ ストーマ外来は第1、3水曜のみとなります。
担当医紹介
菅沼 泰(副院長 兼:消化器外科部長)
| 学歴・学位 | 京都府立医科大学医学部 昭和62年卒/医学博士 |
| 専門医・活動 | 京都府立医科大学臨床教授、日本外科学会専門医・指導医、 日本消化器外科学会認定医 |
| 専門分野 | 消化器外科 |
中瀬 有遠(部長)
| 学歴・学位 | 岐阜大学医学部 平成8年卒/医学博士 |
| 専門医・活動 | 日本消化器外科学会専門医・指導医、 日本内視鏡外科学会技術認定医(消化器・一般)、 ロボット(ダ・ヴィンチ)手術執刀ライセンス認定医、 日本内視鏡外科学会ロボット支援手術プロクター(手術指導医)、 日本外科学会専門医・指導医、 日本消化器病学会専門医・指導医、 日本ヘルニア学会認定、鼠径部ヘルニア修得医、 がん治療認定医・暫定指導医、 同志社大学生命医科学部嘱託講師、 近畿外科学会評議員、日本内視鏡外科学会評議員、日本臨床外科学会評議員 |
| 専門分野 | 内視鏡外科、消化器外科、消化器がん治療、肝胆膵外科 |
中島 慎吾(医長)
| 学歴・学位 | 京都府立医科大学医学部 平成17年卒/医学博士 |
| 専門医・活動 | 日本外科学会専門医・指導医、日本消化器外科学会専門医・指導医、 日本内視鏡外科学会技術認定医(肝)、 消化器がん外科治療認定医、日本肝胆膵外科学会評議員 |
| 専門分野 | 消化器外科、肝胆膵外科 |
日野 仁嗣(医長)
| 学歴・学位 | 京都府立医大 平成18年卒/医学博士 |
| 専門医・活動 | 日本外科学会専門医・指導医、 日本消化器外科学会専門医・指導医、 消化器がん外科治療認定医、 日本内視鏡外科学会 技術認定医・評議員、 日本内視鏡外科学会ロボット支援手術プロクター(手術指導医)、 日本ロボット外科学会専門医 Robo-Doc Pilot国内A級、 日本大腸肛門病学会専門医 |
| 専門分野 | 消化器外科、下部消化管外科、内視鏡外科、ロボット手術 |
渡邉 信之(医長)
| 学歴・学位 | 福井医科大学 平成20年卒 |
| 専門医・活動 | 日本外科学会専門医、 日本消化器外科専門医、 日本内視鏡外科技術認定医、 ロボット(ダ・ヴィンチ)手術執刀ライセンス認定医 |
| 専門分野 | 消化器外科 内視鏡外科 |
前田 知人(医師)
| 学歴・学位 | 京都府立医科大学医学部 平成26年卒 |
| 専門医・活動 | 日本外科学会専門医、 日本消化器外科学会専門医、 消化器がん外科治療認定医、 日本内視鏡外科学会 技術認定医(消化器・一般外科)、 Certificate of da Vinci System Training As a Console Surgeon、 日本ヘルニア学会鼠径部ヘルニア修得医 |
| 専門分野 | 消化器・一般外科、内視鏡外科 |
毛利 響香(医師)
| 学歴・学位 | 関西医大 平成31年卒 |
| 専門医・活動 | |
| 専門分野 | 外科、消化器外科 |
稻葉 征四郎(名誉院長)
| 学歴・学位 | 京都府立医科大学医学部 昭和44年卒/医学博士 |
| 専門医・活動 | 京都府立医科大学臨床教授、日本外科学会専門医・指導医、 日本消化器外科学会専門医 |
| 専門分野 | 消化器癌治療、肛門疾患治療 |
























