泌尿器科
泌尿器科は主に尿路(腎臓・尿管・膀胱・尿道)、男性性器(前立腺・陰嚢内容・陰茎など)および副腎などの後腹膜臓器の病気を扱う診療科です。 一般的には男性科のように思われている節もありますが、患者さんは 老若男女を問わず、対象とする疾患は悪性・良性腫瘍、排尿障害、尿路感染症、結石症から先天奇形、勃起障害、男性不妊症、婦人泌尿器科などまでの広範囲にわたります。 これらの疾患の診断、治療および経過観察までをトータルにマネジメントすることが泌尿器科の仕事です。
我国では他国に例を見ない速度で高齢化が進んでおり、厚生労働省発表の2020年の統計では 70 歳、75 歳の平均余命は男性で 16.2 年、12.6 年、女性で 20.5 年、16.3 年になっています。 前立腺癌のような生命に直接関係する疾患はもちろんのこと、排尿困難、頻尿および尿失禁などの日常生活の質( QOL )を低下させる症状を来す疾患も泌尿器科の取り組むべき重要な問題と考えています。
外来診察
【初診には、かかりつけの先生からのご紹介状をお持ちください】
当院泌尿器科は、患者さんのさまざまな問題のうちごく一部分の泌尿器科領域にのみ対応可能な部署となります。 そのため、患者さんの他科領域における問題点やその他のさまざまなご事情なども含めて総合的にマネージメントいただく「かかりつけ医」をお持ちいただく様にお勧め
そのため、当科への初診にあたりましては、かかりつけの先生からのご紹介状をお持ちいただくようにお願い申し上げます。
また当科での対応がひと段落致しましたら一旦当科は終了し、かかりつけの先生のご診療をご継続いただくこととなりますが、もし万一再度当科で対応が必要な問題が生じた場合は、かかりつけの先生からご紹介いただくこととなります。
【患者さんが困っていることをご家族等とも一緒に相談しながら対処します】
受付終了後、受診のきっかけとなった症状についての問診表を記入してもらいます。 当科受診時にはほとんどの場合検尿を行ないますので、尿をためて来て下さい。
ご記載いただいた問診票により診察の前に血液検査、レントゲン検査やその他検査をすることもあります。
その後、診察室に入っていただき、直接お話を伺い、診察、検査を行ないます。 診断が迅速かつ正確に行なえるように心がけ、一般的な診察に加え、腹部超音波検査(エコー)や尿道膀胱鏡検査(内視鏡)など当日にできる検査は必要に応じて行います。
CTなどの詳しいレントゲン検査などは予約をとって後日の実施・説明となることもあります。
奈良県立医科大学や近隣の施設と密に連携し、主な泌尿器科疾患のほとんどに対応が可能です。
ガイドラインや科学的根拠に基づいた治療を行ないますが、個々の患者様のご希望や病状も考慮して慎重に治療法を相談して患者さんやご家族等と一緒に決めて参ります。
【泌尿器科が対応必要な問題があるかもしれないサイン】
以下の様な症状があれば、かかりつけの先生にご相談してみてください。
①自分で見てまたは検診などで尿に血がまじっている。
↓
いろいろな原因が考えられます。尿路結石がある場合もあります。ほとんどのがんでは早期がんの段階で症状が出ることは少ないですが、膀胱癌では早期で血尿が見られるのが特徴の一つです。
②おしっこが出にくい、回数が多い、残った感じがする。
↓
男性では前立腺に病気(肥大や炎症)があるかもしれません。
③排尿時に痛みがある。
↓
膀胱炎や尿道炎などの尿路感染症が疑われます。
④脇腹から腰にかけて強い痛みがある。
↓
結石が尿管につまっている時によくみられる症状です。
⑤おしっこがもれる。
↓
お腹に力を入れた時にもれるものと、我慢できなくてもれてしまうものの、ふたつの尿もれがあります。
ほかにも泌尿器科の病気の症状はいろいろなものがありますので、恥ずかしがらずに是非かかりつけの先生にご相談していただき、必要があれば当科にご紹介いただくこととなります。
入院診療
手術・泌尿器科的な特殊処置等や抗がん剤・抗菌薬などの点滴治療が必要な場合はご入院いただき対応いたします。
当科における入院では多くは5日以内、長くて7-10日間のことがほとんどですが、病状によってはそれ以上になることも稀にあります。
外来診療スケジュール
月 |
火 |
水 |
木 |
金 |
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午前 |
I-7 | 当番医 | 岡島 (予約) |
岡島 (予約) |
松村 | 田中 (予約) |
I-9 | 手術日 | 小橋 | 松村 | 谷 | 手術日 | |
午後 ※ |
I-7 | 手術日 | 岡島 (予約) |
手術日 | 松村 (予約) |
手術日 |
I-9 | 手術日 | 小橋 (予約) |
手術日 | 小橋 (予約) |
手術日 |
※ 午後の診療は予約のみとなります。
担当医紹介
岡島 英二郎(部長 兼:がんゲノム医療相談支援室医師)
学歴・学位 | 奈良県立医科大学 平成4年卒/医学博士 |
専門医・活動 | 日本泌尿器科学会泌尿器科専門医・指導医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医・暫定教育指導医、日本癌学会会員、日本癌治療学会会員、日本透析医学会会員、日本緩和医療学会会員、日本泌尿器内視鏡学会会員 |
専門分野 | 泌尿器科がん、尿路結石症、排尿障害、その他小児を含めた一般泌尿器科 |
松村 善昭(部長)
学歴・学位 | 奈良県立医科大学 平成11年卒/医学博士 |
専門医・活動 | 日本泌尿器科学会泌尿器科専門医・指導医、日本透析医学会専門医、 日本泌尿器内視鏡学会 腹腔鏡技術認定医、 手術支援ロボット ダヴィンチコンソールサージョン資格、 泌尿器ロボット支援手術プロクター認定医、 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 |
専門分野 | - |
小橋 美貴子(医師)
学歴・学位 | 奈良県立医科大学 平成26年卒 |
専門医・活動 | 日本泌尿器科学会泌尿器科専門医、日本癌治療学会会員、 日本透析医学会会員、日本泌尿器内視鏡学会会員、日本排尿機能学会会員、 手術支援ロボット ダヴィンチコンソールサージョン資格 |
専門分野 | 一般泌尿器科 |
田中 宣道(医師:非常勤)
学歴・学位 | 医学博士 |
専門医・活動 | 日本泌尿器科学会専門医・指導医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医・暫定教育指導医、日本癌学会会員、日本癌治療学会会員、日本透析医学会会員、日本泌尿器内視鏡学会会員、日本放射線腫瘍学会会員、国際泌尿器科学会会員、ヨーロッパ泌尿器科学会 奈良県立医科大学泌尿器科学教室准教授 |
専門分野 | - |
谷 満(医師:非常勤)
学歴・学位 | 奈良県立医科大学 平成4年卒/医学博士 |
専門医・活動 | 日本泌尿器科学会泌尿器科専門医 |
専門分野 | 泌尿器科がん、尿路結石症、排尿障害、小児を含めた一般泌尿器科 |
堀 俊太(医師:非常勤)
学歴・学位 | 奈良県立医科大学 平成21年卒 |
専門医・活動 | 日本泌尿器科学会泌尿器科専門医、日本透析医学会専門医、
日本泌尿器内視鏡学会泌尿器腹腔鏡技術認定医、 日本内視鏡外科学会技術認定医、日本移植学会移植認定医、 日本臨床腎移植学会 腎移植認定医、日本がん治療認定医、 日本小児泌尿器科学会認定医 |
専門分野 | - |
診療実績、臨床研究・業績について