リハビリテーション室
当院のリハビリテーション室
別館2階の眺望の一番良い場所(若草山や興福寺五重塔などが見られます)にリハビリテーション室があります。スタッフはPT/OT/ST合わせ30名近くになり、急性期治療に全力で、患者様の少しでも早い回復と笑顔を取り戻すことを目標に取り組んでいます。
私たちは一日でも早く在宅・社会復帰を目標に、他部門との連携や地域連携パスの導入など一人一人に合わせたリハビリテーションプログラムを提供しています。
理学療法
当院の理学療法の特徴としては、すべての疾患別リハビリテーションに対応しており、各部門でチームを構成して専門性を高めています。
脳血管疾患では早期より離床を促し、個別の評価に基づき基本動作・歩行訓練などを行なっております。運動器疾患では、脊椎疾患・人工関節置換術の術前より評価を行い、術後は翌日よりパスに準じて早期より離床・ADLの改善を目的にチームを編成し対応しています。呼吸器疾患では、肺炎・慢性閉塞性肺疾患、在宅酸素療法の導入に対する訓練指導。呼吸器外科では術前より介入し術後の機能回復に対して取り組んでいます。心大血管疾患に対しては有酸素運動、レジスタンストレーニングを用いて運動耐容能の改善を図っています。がん疾患に対して周術期から緩和期まで専門知識を有するスタッフたちが、毎週カンファレンスの実施にて各部門から情報を集めることにより細かな状態の把握に努め、より良い対応ができるようにしています。また教育入院を含めて糖尿病疾患に対しては、CDEJが主となり他職種とともに糖尿病教室での取り組み、個別リハビリテーションによる運動指導を行なっております。 ICU・CCUでは、医師・看護師の協力のもと、人工呼吸器装着中でも「座る」「立つ」などのリハビリテーションを行うことにより、ICUにおける廃用症候群の予防と早期離床が行えるように日々取り組んでいます。
作業療法
当院の作業療法では脳梗塞や脳出血などの脳血管疾患や手関節、手指の骨折などの手の外科疾患の患者様を主に対象とし、早期から機能回復はもちろん、患者様や家族の方とともに考え、その方に必要な作業活動を提供し、主体的な生活が送れるよう援助していきます。
脳血管疾患では発症早期よりリスク管理を行いながら機能訓練を行い、日常生活動作がなるべく自分で行えるよう訓練、指導を行っています。
手の外科では主治医・専任医と連携をとりながら、手の機能回復を目指し「生活する(できる)手」としての能力拡大を目指しています。必要に応じてスプリント(装具)の作成・適合も行っており効果的な訓練を実施することが出来ます。
また人工股関節置換術を受けられた方の日常生活動作の行い方、禁忌肢位をとらないよう訓練・指導やがん疾患の周術期の離床から在宅復帰に向けた援助指導を行っています。
言語聴覚療法
脳卒中や頭部外傷などの脳損傷後に出現する失語・高次脳機能障害、構音障害、嚥下障害を主な対象として「高い専門性と高い倫理性」をモットーに、神経学に基づく言語聴覚療法を行っています。入院された患者様のもとに伺って、発症早期から個別の援助、指導を開始します。
失語症や高次脳機能障害は、聴く・話す・読む・書く・注意力・記憶などの頭の働きに関する変化として出現します。症状・重症度・生活上で問題とされる点は人それぞれです。頭部画像や神経心理検査の所見、患者様の人柄を踏まえたリハビリ内容は様々です。
構音障害は声がかすれる、呂律が回らないといった症状です。呼吸・発声・話し方を見直したうえで練習を行い、発話の明瞭度改善を目指します。また、パーキンソン病を対象とした発声訓練プログラムであるLSVT LOUDを実施できる奈良県でも数少ない施設です。
嚥下障害は、栄養・楽しみ・生活リズムなどの上で非常に大切な「食べる」「飲む」の働きが低下した状態です。この働きの再獲得は、医師や看護師の協力が不可欠です。チーム医療として、耳鼻咽喉科医師・管理栄養士とともに「嚥下回診」を実施しています。嚥下内視鏡検査・嚥下造影検査を軸とした客観的な評価のもと病棟と連携して適切な食事形態の検討を行っています。
LSVT® BIG&LOUD
当院ではLSVT®というアメリカで考案されたパーキンソン病に特化した訓練プログラムを実施しています。
最近、次のような症状が出てきた方は居られませんか?
- 足が出にくくなった
- 躓いたり、歩幅が狭くなった
- 日常生活動作において動きが小さくなったとご家族から指摘される
- きな声が出にくくなった。。。 など
当院ではLSVT®BIG:3名 LSVT®LOUD:2名の有資格者が在籍しています。
詳細については下記のアドレスをクリックして確認してください
http://www.nara-jadecom.jp/html/section/section03/data-lsvt.html
施設基準
- 心大血管疾患リハビリテーション料(Ⅰ)
- 脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ)
- 廃用症候群リハビリテーション料(Ⅰ)
- 運動器リハビリテーション料(Ⅰ)
- 呼吸器リハビリテーション料(Ⅰ)
- がん患者リハビリテーション料
チーム医療への参加
- 栄養サポートチーム(NST)
- 褥瘡回診
- 嚥下回診
- 糖尿病教室
- 肝臓病教室
- 脳卒中教室
- 緩和ケア病棟回診
- 呼吸サポートチーム(RST)
実績