地域がん診療連携拠点病院
市立奈良病院は2009年4月1日に「地域がん診療連携拠点病院」の指定を受けております。
この度、新指針「がん診療連携拠点病院等の整備について」(平成26年1月10日付け健発0110第7号厚生労働省健康局長通知)に基づき平成28年4月1日から平成32年3月31まで新たに指定を受けました。
がん診療連携拠点病院とは、全国どこにお住まいの方でも質の高いがん医療が受けられるような医療体制を整備することを目的に厚生労働大臣が指定した病院で、地域(都道府県や二次医療圏)のがん医療の中核として機能する役割を担います。 都道府県がん診療連携拠点病院は都道府県に1カ所、地域がん診療連携拠点病院は二次医療圏に原則1カ所整備され、指定に際しては厚生労働省が定めた一定の基準(指針)を満たす必要があります。
集学的治療提供体制および標準的治療提供体制(5大がん以外の癌腫も含め)
がん診療連携拠点病院では、我が国に多いがん(肺がん、胃がん、肝がん、大腸がん及び乳がん)及びその他の専門とするがんについて、手術、放射線治療及び化学療法を効果的に組み合わせた集学的治療及び緩和ケアを提供する体制を有するとともに、各学会の診療ガイドラインに準ずる標準的治療等がん患者の状態に応じた適切な治療を提供することが求められています。
なお、5大がん以外につきましては各診療科ページをご覧ください。
→診療科のご案内はこちら緩和ケア提供体制
がん診療連携拠点病院では、専門的な知識及び技能を有する医師や看護師等がん診療に携わる様々な職種を構成員とする緩和ケアチームを整備し、がん患者に対し適切な緩和ケアを提供すること等が求められています。
セカンドオピニオン提供体制
がん診療連携拠点病院では、我が国に多いがんその他対応可能ながんについて、手術療法、放射線治療、化学療法又は緩和ケアに携わる専門的な知識及び技能を有する医師によるセカンドオピニオンを提示できる体制を整備すること等が求められています。
※当院通院中または入院中の方で、他院へのセカンドオピニオンをご希望の方は、主治医またはがん相談支援センターにご相談ください。
がん相談支援センター
がん診療連携拠点病院では、「がん相談支援センター」を設置し、専門の研修を修了したスタッフを配置して院内及び地域の診療従事者の協力を得て、がん患者及びその家族並びに地域の住民及び医療機関等からの相談等に対応しすること等が求められています。
がんサロン「春日野~かすがの~」
"がんサロン"は、がん患者さんやご家族同士が自由に語り合い、不安や孤独を共有できたり、経験者の生の声を聞くことができる場所です。
どこに聞いたらいいのかわからない、どうしていいのかわからない、不安な気持ちを聞いてほしい・・・。
心配ごとや不安な気持ちをひとりで抱えずに、どうぞお気軽にご利用下さい。
日時 毎月第3木曜日 14:00~16:00(事前予約不要)
場所 市立奈良病院 2階 会議室6
お問い合わせ がん相談支援センター 0742-24-1258
がん診療の病病連携、病診連携体制
がん治療と生殖医療の連携体制
がん登録
当院でがんと診断された方の診断内容や選択された治療方法、生存率等の統計情報を、国が定める様式に従って登録しています。 登録した情報によって、当院のがん診療体制の実態を把握することができるだけでなく、複数の医療機関が同じ様式で地域(県)や国に情報提供することで地域・国のがん診療の実態や治療成績、 さらにはがん検診の有効性等が把握され、がん対策やがん予防に役立てられます。
2016年1月に「がん登録等の推進に関する法律」が施行され、「全国がん登録」が開始されました。この法律施行により、すべての病院及び指定された診療所は、がんの罹患・診療・転帰等に関する情報を県に届出することが義務付けられています。
がん診療連携拠点病院は、「がん診療連携拠点病院等の整備に関する指針」により、国立がん研究センターが実施する「院内がん登録実務者研修」を修了したスタッフによる「院内がん登録」を実施することが義務付けられており、その情報を国立がん研究センターへ提供しています。
→当院の院内がん登録統計はこちら
がん登録によって得られた情報は、適切かつ厳重に管理保管しております。また、個人情報については適正な処理(匿名化等)を行った上で下記の目的のために利用いたします。
- 国立がん研究センターや国の機関からの調査依頼
- 自施設のがん診療の実態把握、評価(統計)、研究、教育のための資料作成
- 予後調査
また、各施設から収集された院内がん登録情報は、医療の実態把握において、非常に大きな潜在的な有用性を持っており、国立がん研究センターにおいて、研究その他の試みへの活用により、がん医療、がん対策に発展させていく取り組みが行われています。
→国立がん研究センターによる院内がん登録全国収集データの二次利用についてはこちら
上記のうち同意出来ない事項がある場合には、その旨を当院診療情報管理室がん登録担当までお申し出ください。お申し出がないものにつきましては、同意していただけたものとして取り扱わせていただきます。また、これらのお申し出は、後からいつでも撤回、変更等をすることができます。
治療法についてのがん種別件数
がんに関連した治験・臨床研究
新しい薬や手術・放射線治療などの新しい治療、またはそれらを組み合わせて行われる治療の効果や安全について確認するための試験のことを「臨床試験」といいます。現在行われている多くの薬や治療・診断法も臨床試験によって進歩してきました。現在の治療は、これまでに行われた臨床試験に患者さんが協力してくれたことによって、つくりあげられてきたといえます。
また、「治験」とは臨床試験の種類の1つで、厚生労働省から新薬としての承認を得ることを目的として行われています。これを行い薬の効果や安全性が確認できてから、新薬の販売が認められることになります。
PDCAサイクルの確保
当院では、がん診療に関する様々な課題について把握・評価し、改善を行っています。
また、PDCAサイクルの実施状況は、県内のがん診療連携拠点病院間において情報共有・相互評価を行っています。
奈良県内の情報共有・相互評価については奈良県立医科大学附属病院(都道府県がん診療連携拠点病院)ホームページを参照ください。
医療従事者向け研修会
<医療従事者向け講演会のご案内>
(決まり次第順次お知らせします)